神奈川県の平塚と大磯の間にある「みむら」は、料理の一つひとつに丁寧な手仕事を感じる寿司店です。
おまかせコースの構成が見事で、まずは季節を映した料理の数々が続き、最後に登場するにぎりが、まるで物語のクライマックスのように感じられます。
料理の流れが美しい寿司体験
「みむら」では、最初からにぎりではなく、まず旬の食材を使った料理がゆっくりと供されます。
丁寧に盛り付けられた一皿一皿は、味はもちろん見た目にも美しく、職人の心意気を感じさせます。
季節の魚や野菜を使った料理の流れが、自然と心をほどいてくれます。
最後に登場する極上のにぎり
そして締めくくりに登場するにぎり。
この瞬間を待っていました、と言いたくなるほどの完成度です。
シャリの温度、ネタの艶、口に広がる香りと旨味。
それまでの料理をしっかり味わった後だからこそ、にぎりの一貫一貫が心に響きます。
穏やかな空気の中で味わう贅沢
店内は静かで落ち着いており、会話よりも箸の音が響くような上品な空気。
華美ではなく、凛とした雰囲気の中で料理と真剣に向き合える、そんな寿司店です。
派手さはありませんが、深く記憶に残る味わい。
「またあの流れで、あのにぎりを味わいたい」と思わせてくれる名店です。
